異空間へとつながる木屋町と先斗町間の路地
京都のとある歓楽街で客引きの男が体験した話です。
人通りが多い道もあれば少ない道もあるのですが、ある日飲み屋の客引きが仕事をサボろうと、普段は通らない細い路地を歩いていました。
木屋町から先斗町方面に歩いていたのですが路地を抜けるとそこは、テレビでしか見たことのないボロボロの平屋と丁髷(ちょんまげ)で着物姿の人たちがちらほら歩いていました。
最初はテレビの撮影かと思いましたが、カメラや照明などの機材はありません。そこで歩いている一人に話かけてみると時代劇の様な話し方です。
何故か急に怖くなって話を早めに切り上げて来た道を戻っていました。するとさっきまで話をしていた人がまるで狐の様な形相で四つん這いになって走って来たのです!
「捕まっては堪らない」と客引きも無我夢中で必死に走り、気が付いた時には見慣れた木屋町に出ていました。
それからその客引きは、先斗町には一切立ち寄らなくなったそうです。

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